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西表のターザン

西表島の南西に位置する船浮は、道路網から孤立した船でしか渡ることのできない陸の孤島だ。

 

川がたくさんある入り組んだ地形に、水深のある湾。今後も橋などかけれないだろうし、いらない。
地理的理由から過疎化に歯止めがかからず村の存続に悩む一方、不便さが幸いし、お陰様で手付かずの大自然がそのまま残されている。

スノーケル、ダイビング、カヌー、トレッキングの人気ポイントも船浮周辺に集中している。西表島を知り尽くしたガイドさんがこれだけ集まるという事は、それだけ群を抜いて美しいということだ。

 

今回は、そんな大自然の中で暮らす、暮らしていたターザンたちを紹介したい。

西表のターザン

元祖西表のターザンはウダラ浜に住んでいた砂川恵勇オジィ。


けいゆーじぃが暮らしていたウダラは、電気も水も道路も通っていないまさにジャングル。

マッチ、たばこ、酒と調味以外は自給自足。そのタバコや酒も、山から獲ってきたイノシシと物々交換でまかなう。
本物のターザンを貫き通し、20年前に亡くなったが、泊まり込みで川の上流に大ウナギを獲りに行ったり、池田家の円卓で酒を飲みながらいろんな話をしてくれたり、誰からも愛されたけいゆーじぃとの思い出は、いつまでも色褪せることはない。

 

 

 

 

 

実家のふなうき荘で、今、一番多いのが「外離り島の裸のオジサンに会いたい。」というリクエスト。


その裸のオジサンとは、全国のテレビ番組で何度も取り上げられた人気者の長崎さん。今では日本のみならず海外からも取材が来るほど。

無人島でもある外離れ島に20年程、裸で暮らしている。これだけ聞くと、さぞかし変わり者というイメージが先走るが、そこは無人島。

 

 

 

 

 

 

ウミガメがたわむれる真っ青な海が目の前に広がって誰もいないとなれば、誰でも一度は素っ裸で泳いでみたくなるものだ。

 

そのうち不意を突かれ、たびたび目撃されるうちに「裸のオジサン」と呼ばれるようになったに違いない。


オジサン本人も「寒さや虫で大変だけど、裸でいないと申し訳ないような気がする」と笑っていた。

 

 

 

 

 

 

そして、廃村になった崎山村の海岸に住む崎山のオジサン。

話し方や言葉遣いが紳士的で、空いた時間は読書をしている知的なオジサン。

 

訪ねると、貴重な水で貴重なコーヒーをご馳走してくれる。

マングローブの中で頂くオジサンのコーヒーは、島育ちの僕でも時間の流れを忘れさせてくれる逸品だ。

 

そんな3人に共通することが、現代社会と人に疲れて、一人の生活を選んだということ。


 

だけど、やっぱり一人は淋しいらしい。

 

と言うのは、オジサンたちはみんな、訪ねて来てくれる「人」が好きだ。

こっちから、そろそろと切り出さない限り、話は続く。
そして帰りぎわには必ず、「またおいでね」と見送ってくれる。

 

そんなオジサンたちが一人で暮らしていけるのも、淋しさを紛らわせてくれる、この大自然の中だからだと思う。

 

静かな癒しを求めて訪ねた船浮で、他人の有難さを感じてみませんか?

 

 

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(2013.8.6掲載)