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池田 卓 船浮通信

サンゴ

今年もまた台風シーズンがやってきた。
台風も八重山が大好きらしく、たびたび会いに来てくれる。

農作物に被害をもたらしたり、建物を壊したり、予定がキャンセルになったり、厄介者扱いされる台風だが、かけがえのない嵐でもある

 

今年は特に、干ばつに悩まされていた沖縄に恵みの雨をもたらしてくれた。
そして何より、美しい沖縄の海、珊瑚礁を守ってくれているのも、この台風なのだ。

本島北部では、海水温の上昇による珊瑚の白化現象が報告されている。

 

そんな温められすぎた海水温度を、台風は大きな波とともに深海から冷たい水を運んで調整してくれているのだ。
台風が無ければこの珊瑚礁もない。台風が守ってくれているこの珊瑚礁がまた命を育み、この島を守ってくれている。

 

 

 

ここ最近は、台風で停電になっても断水になっても、すぐに復旧する。
本当に有難い。台風時でも危険を顧みず復旧作業に励む方がいらっしゃるという事だ。

まぁすぐにとは言っても、半日くらいは待つ・・・

それでも子供の頃の停電は、3〜4日もあたりまえだった。


船が出ないので生活物資は完全にストップ。冷蔵庫の食べ物も日に日に傷み出す。


 

 


 

 

商店もない船浮では、台風で倒れた庭の野菜や、台風時に港に逃げ込んでくる魚が食料となる。


野菜や魚を分け合ったり、米や醤油を貸し借りしたり、台風とともに島の絆も築かれてきたのかもしれない。

 

島の生活は確かに不便だ。
お金があっても一人では何もできない。

 

だからこそみんなで助け合って生きていかなければいけない。

 

 

 

 

あたりまえに声をかける。

あたりまえに一緒にやる。

そこで心地良いのが、手を差し伸べた側が、人を助けている意識がないこと。
時間も苦労も思いやりも、半分は人の為に、島の為に使う。

不便を十分に補い余るほどの豊かさがここにはある。

 

 

 

離島と言う不便な環境。

 

だからこそ残ってきた大切なもの「ゆいまーる」

 

この島には、本当に必要なものだけが残されている気がする。

 

 

 

 

 

船浮から思いを込めて 池田 卓

 

 

 

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(2013.9.5掲載)