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第12回「うりずん南風」

うりずん南風と書いてうりずんべーと読み2月の下旬から4月の下旬ころまで吹く暖かい南風の季語で文字どうり、様々な農作物がずんずん成長する季節の到来です。八重山では「うりずん若夏(バガナツ)」とも呼ぶ。

季語から始まるなかなか渋い展開であるが「沖縄気象歳時記」なる素晴らしい書物からの引用です。

がしかし、私は今年すでにうりずん南風を体感した。座間味島にホエールウォッチングに行った際夏日の陽光なか吹く南風はまさしく「うりずんべー」であった。確かに風には明確な品質表示らしきものがないので、自らの皮膚感覚で判断するのであるが、去年も梅雨明けをつげる風といわれる「夏至南風(カーチベイ)」の件でさんざん海人に笑われた。

しょせん浅はかな素人であるが、風で季節の変化を感じたいとシブク思うオッサンなのである。おっとと、話は「うりずん」に戻るが、うりずんの季節には、農作物だけが「ずんずん」しているだけでなく、沖縄近海では、ザトウクジラも子育てや繁殖にずんずん励んでいるのであった。

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2月末に恒例となっている「必撮!美ら島ホエールウォッチング隊」として座間味島に渡った。座間味村ホエールウォッチング協会の手配したウォッチング船に乗って、いざ鯨海峡へ。

ウォッチング協会は発足して18年目で、私も発足当初から取材撮影に何度も訪れているがザトウクジラが見れる確度は年々向上していて、今では、見れるのは当然な感じで、それよりザトウクジラのどんなパフォーマンスが見れるかが注目されている様に思えた。もちろん、協会や船長さんの熟練度の成果だと思うが、全く推測でしかないが、ザトウクジラさんも沖縄近海に慣れ親しんでおられるのではないかと思うのである。もしそうであれば、我々沖縄県民としては、非常に喜ばしいかぎりである。

北半球を回遊するザトウクジラはハワイや小笠原あたりも回遊している、つまりザトウクジラの回遊は海洋環境を計り知るひとつのバロメーターとも言える。今年、座間味島近海で確認されているザトウさんの頭数は約160頭、毎年、4月までには約200頭程確認されるとの事。毎年、何千キロも遠くのカムチャッカやアリューシャンあたりから、毎年、同じ個体が海図も持たずに海のゆりかごとも言える沖縄の海に帰ってくるのである。

これを海洋ロマン&生命の神秘と言わずなるものか。などと妄想する暇もないほど座間味の近海では「本日は鯨祭り」かと思わせるほどザトウさんは飛んだり跳ねたりしておりました。アッチコッチで飛び跳ねるもんだからフレーミングもフォーカシングも間に合わない有様です。後でパソコンで確認したら、笑っちゃう程あり得ないフレーミング写真のオンパレードにデリートの嵐でした。

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沖縄を伝える〜風景〜
(2009.03.12掲載)
美ら島物語「シマグラファー道場」第12回「うりずん南風」